ガイドをしてくれたのは「弘前城とその周辺・おさんぽツアー」の花田さん。
「ファットバイクの魅力は、道を選ばず誰でも手軽に乗れるところ。そしてあまりスピードが出ないところですね。じっくり景色を楽しみながら乗れるので、観光目的のツアーには最適なんです。もちろん自分のファットバイクで走ってもOKですし、レンタルバイクも準備していますので、手ぶらでも気軽に楽しめます」
そんな花田さんの案内で弘前城公園内へ。この時期にしては雪が少ないとはいえ、一面は雪景色。走り始めるとキュルキュルとタイヤが雪を踏みしめる音を鳴らして、するすると進んでいく。空気圧をぐっと下げて乗るのがファットバイクなのだが、意外と走りが軽い。グリップ力が高くて、雪の上でも全く滑ることなく進んでく。
弘前城公園は49万2000平方メートル(お決まりの東京ドームで換算すると10.5個分)の広大な敷地。城内にはアップダウンも多く走りごたえは十分。急坂にヒイヒイ言いながらの上りも、滑って落車しそうでヒヤヒヤの下りも、全部楽しいのはファットバイクのおかげ。
自転車は速く走れて軽快なのが正義! と思っていた自分の既成概念を踏みつぶしてくれた。雪上ライドも楽しかったが、今度はダートや岩場も走ってみたい、そんな風に感じさせる自転車だった。遅くたっていいじゃないか! のんびり走れば。そんな風に思わせてくれるファットバイク、世界的な流行も納得です。
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(取材・文/今 雄飛 写真/播本明彦)
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