[道具の定番]柳宗理の「ミルクパン」で”ていねいな暮らし”気分を味わってみた

■グッドデザイン賞も受賞した凛とした佇まい

このミルクパンは、プロダクトデザイナーの柳宗理が手掛けたアイテムです。東京オリンピックでは聖火リレーのトーチ・ホルダーや競技場の座席をデザインし、家具やテーブルウエアから自動車、橋まで、彼の手掛けたプロダクトは多岐に渡ります。

さらに、この鍋は新潟県燕市の金属食器メーカーで熟練工の手作業により作られています。2000年に製造を開始し、同年グッドデザイン賞を受賞しています。

ステンテス製なので丈夫で壊れにくく、光沢を抑えた色味が温かみを感じます。キッチンアイテムは光沢のあるタイプのものが多いので、あえてつや消しというのも面白いですね。サイズは横290×高さ107×奥行き180mmで、容量は1リットル。ちょっとお湯を沸かすときにちょうどいい大きさです。

 

■使い勝手にこだわった細部のディテールが魅力

お湯やミルクを注ぐときにこぼれないよう、鍋の左右には注ぎ口が設けられています。

また、付属のフタもこのカタチにぴったりフィットする形になっており、鍋にセットしままフタを回転させると、本体との間に隙間ができます。

これにより吹きこぼれを防いだり、中身を押さえて余分な煮汁を捨てるといった使い方ができるので、ちょっと野菜を茹でたいときなどにも便利です。

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