続く第2部の会場は、中野ブロードウェイ・まんだらけ会議室。新宿のメンバーに加えてデザイナーの永井ミキジ氏も登場しました。
ここでは『Vol.2 ファンシー&カワイイ編』をフィーチャーし、ゲストのファンシーグッズご開帳(?)コーナーも。甲斐氏がサンリオ愛を語り、その影響下に制作・展開したというオリジナルキャラグッズを紹介すると、負けじと永井氏も最近コレクションしているという「犯罪ファンシー」(!?)グッズを披露。目線入りの「少年A」や、消防士と放火魔があしらわれたファンシー文具に会場は大ウケでした。
また、今回のCDには未収録となった『こえだちゃんと木のおうち』を「まさにハウスミュージック」ということで紹介。「男子向けの歌は、“○○せよ!”の司令で外に向かうが、女子はやっぱりお家=内に向かう」といった考察もされていました。
■ファミコン世代大盛り上がり!
いよいよラストの第3部は、コピス吉祥寺2Fに先ごろオープンした「HMV record shop」を会場に『Vol.3 ビデオゲーム編』をフィーチャー。ゲストにはCDのオリジナルトラックとして収録されている“架空のCM”でナレーションを担当した、DJの高野政所(まんどころ)氏が登場。氏が以前店長を務めていた「ACID PANDA CAFE」でフクタケ氏が定例イベントを開催していたこともあり、がっちり息の合ったタッグでトークが展開されていきました。
高橋名人が歌う『スターソルジャーのテーマ』を聞きながら、ゲームソフトのパッケージやレコードジャケットにしか登場せず説明一切ナシの謎キャラ「あいつ」について語ったり、鴻上尚史が歌うドラクエ3のテーマ曲『そして伝説へ…』のジャケがオールナイトニッポンでの呼びかけに集まったリスナーのコスプレで絶妙にショボい、といったネタが次々と飛び出して盛り上がりも最高潮。
そんな中、今回の収録曲中でも一番の珍品として紹介されたのが、チープなシンセ音とへろへろボーカルが聴く者を不安にさせる『インベーダー音頭』。SNSで作者を発見して連絡を取ったというフクタケ氏に「俺なら絶対(連絡を)取りたくない!(笑)」と政所氏。元のレコードはわずかな枚数しかプレスされていない自主制作盤なので「見つけたら絶対買い!」だそうです。
かくして、3会場とも満員御礼、お客さんも大満足の様子でイベント終了。フクタケ氏お疲れさまでした! と思いきや、その後さらにオールナイトイベントへDJとして参戦とのこと…。今回のCDも、このタフさで粘り強くレア盤を発掘し続けた賜物なのだろうな、と敬服いたしました。
そんな訳で、このレポートで興味を持った読者の方々! 懐かしくも新鮮なお宝ソングがいっぱいの『トイキャラポップ・コレクション』、ぜひゲットして聴いてみてくださいね。
『トイキャラポップ・コレクション Vol.1<ヒーロー&ヒット編>』
ソリッド・レコード/CDSOL-1780/2,500円(税抜)
男児向け玩具と歴史的ヒット玩具の関連音源を中心に選曲。
『変身サイボーグ1号』 竹尾智晴・テイチク児童合唱団 『きょうりゅうサイボーグ マシンザウラー』 池田鴻 『アストロミュー5の歌』 田中星児・劇団こまどり 『FUNKYダッコNo.1』 ハルヲフォン(ナレーション:サム) 『DASH!! -レーサーミニ四駆のテーマ-』 横山智佐 他 全19トラック
『トイキャラポップ・コレクション Vol.2 <ファンシー&カワイイ編>』
ソリッド・レコード/CDSOL-1781/2,500円(税抜)
貴重なサンリオレコード音源を中心に、ファン待望の初音源曲多数収録!
『ハロー キティ』 HELLO KITTY(藤本房子) 『あなたの友だちキキとララ』 Little Twin Stars 『リカちゃんトリオ』 香山リカ・いづみ・わたる 『8時だョ! ふた子のモンチッチ』 朝倉理恵 『キャベツ畑の子供たち』 間下このみと子供たち 他 全27トラック
『トイキャラポップ・コレクション Vol.3 <ビデオゲーム編>』
ソリッド・レコード/CDSOL-1782/2,500円(税抜)
イメージソングやCMタイアップ楽曲など企画色の強い音源もセレクト。
『テディ-ボーイ・ブルース』 石野陽子 『スターソルジャーのテーマ』 高橋名人 『サイコソルジャー』 清水香織 『リサの妖精伝説 -FAIRY TALE- <ロング・ヴァージョン>』 立花理佐 『インベーダー音頭』 高土新太郎 他 全17トラック
近日中に、今回の『トイキャラポップ・コレクション』のバックボーンとなった昭和キッズ・カルチャーの魅力について、さらに掘り下げたフクタケ氏のインタビューも掲載予定です。お楽しみに!
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(取材・文/テクノタク飯塚 & メディアム)